macOS MontereyをBig Sur 以前にダウングレードする3つの方法
土方さん
新しい macOS にアップデートしたいという気持ちは Mac ユーザーの方であれば多くの方達が持っているでしょう。しかし、アップグレードすると後悔することが時折あります。よくある理由はとしては、「互換性のないソフトウェア、バグが多すぎる」、「Mac の動作が遅い」などです。新しいバージョンの macOS をインストールするのは簡単ですが、ダウングレードするのは大変です。この記事では、macOSMontereyを以前のBigSur、Catalina、Mojave、High Sierra、Sierraにダウングレードする3つの方法を紹介します。
Mac をバックアップする
まず最初に、Mac のバックアップを取っておきましょう。macOS を再インストールすると、Mac 上のすべてのデータが消去されてしまいます。大事なデータを事前にバックアップしておけば、macOS を再インストールしてもすぐに復元することができます。
購入時初期の macOS にダウングレードする方法
High Sierra、又はそれ以降のバージョンの macOS を使用していて、Macを購入したときのバージョンにダウングレードしたい場合は、Mac に内蔵されている macOS の復元機能を使い、すぐに行うことができます。Mac がネットワークに接続されていることを確認した上で作業を行ってください。
手順は以下の通りです。
- Mac を閉じて再起動します。
- 「macOS ユーティリティ」が表示されるまで、「Shift + Option + Command + R」を押し続けます。
- 「macOS ユーティリティ」画面で、「macOS を再インストールする」オプションを選択します。
- 「続行」をクリックして、画面の指示に従います。
- 起動ディスクを選択し、「インストール」をクリックする。
- インストールが完了すると、Macが再起動します。
※ 再インストールを行う前に、Mac のバックアップを忘れずに行ってください。
Time Machine バックアップを使って macOS をダウングレードする方法
macOS をダウングレードするもう一つの方法は、Time Machine バックアップを使うことですが、Time Machine を使って以前の macOS をすでにバックアップしている場合に限ります。
以下がそのやり方です。
- Mac を起動し、すぐに「Command + R」を押しながら、内蔵の macOS リカバリーシステムから起動します。
- Apple ロゴなどの画像が表示されるまで、この「Command+R」を押し続けます。
- 「macOS ユーティリティ」ウインドウで、「Time Machine バックアップからの復元」を選択し、「続行」ボタンをクリックします。
- Time Machine のバックアップを選択し、「続ける」をクリックします。
- 再インストールプロセスが完了したら、バックアップしたファイルを復元します。
ブータブルインストーラを使ってmacOSをダウングレードする方法
Time Machine バックアップがない状態で、それでも以前のバージョンの macOS に戻したい場合はどうすれば良いでしょうか。心配はいりません。ここでは、ブータブルインストーラを使って、ダウングレードした macOS をインストールする方法をご紹介します。この方法は、上記の2つの方法よりも複雑です。理解を深めて頂くために、手順を大きく4つに分けました。それでは見ていきましょう。
外付けドライブの準備
最低でも 14GB の外付けドライブが必要です。macOS の容量は約 12GB ですが、それでもデータを保存するためには多少の余裕が必要です。ですので、外付けドライブに十分な容量があることを確認してください。
ドライブの中に他のファイルがあるかもしれません。フォーマットする必要があります。
-
外付けハードドライブをMacに接続します。
-
スポットライトで「ディスクユーティリティ」アプリを開きます。
-
サイドバーでドライブを選択し、ウィンドウ上部の「消去」ボタンをクリックします。
-
ドライブの名前を「myVolume」とし、「フォーマット」のドロップダウンメニューから、お使いの Mac がサポートするフォーマットを選択します。
- お使いの Mac が「HFS+」を使用している場合は、「Mac OS Extended (Journaled)」を選択します。
- お使いの Mac が「APFS」を使用している場合は、「APFS」を選択します。
※ お使いの Mac がどのフォーマットを使用しているかを確認するには、「ターミナル」アプリを開き、「diskutil info /」というコマンドを入力して実行します。
-
スキームが利用できる場合は、「GUID Partition Map」を選択します。
-
「消去」ボタンをクリックして、「完了」をクリックします。
macOS インストーラのダウンロード
インストールしようとしている macOS のバージョンを以前、ダウンロードしている場合は Apple Store を開いて再度ダウンロードするだけで大丈夫です。
以前、ダウンロードしていないバージョンの macOS にダウングレードする場合は、Apple Store でダウンロードすることはできません。その場合は、こちらの記事を参考にしてください。
ブータブルインストーラの作成
これで、外付けドライブと macOS インストーラーの準備ができました。それでは、起動可能なインストーラーを作成しましょう。
-
フォーマットしたハードドライブをMacに接続します。
-
「ターミナル」アプリを開きます。
-
以下のようなコマンドを入力して実行します。(コマンドは、お使いのmacOSのバージョンによって異なります。ここでは、インストーラが「アプリケーション」フォルダにあり、「myVolume」が外付けドライブの名前だと仮定します。ドライブの名前が異なる場合は、「myVolume」を外付けドライブの名前に置き換えてください)。
- Big Sur:
sudo /Applications/Install\ macOS\ Big\ Sur.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
- Catalina:
sudo /Applications/Install\ macOS\ Catalina.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
- Mojave:
sudo /Applications/Install\ macOS\ Mojave.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
- High Sierra:
sudo /Applications/Install\ macOS\ High\ Sierra.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
- Big Sur:
-
パスワードを入力して、もう一度 Enter キーを押します。
-
ターミナルに表示される指示に従います。
-
ターミナルに「完了」と表示されたら、ターミナルを終了し、ハードディスクを取り出してください。
ブータブルインストーラで macOS をインストールする
いよいよ、macOS をインストールする準備が整いました。
-
ハードディスクを Mac に接続します(インターネットに接続されていることを確認してください)。
-
Apple アイコンをクリックして再起動します。
-
Intel ベースの Mac をお使いの場合は、スタートアップマネージャーのウインドウが表示されるまで、「Option/Alt」キーを押し続けます。M1 の Mac をお使いの場合は、電源ボタンを押しながら Mac を再起動します。
-
外付けドライブをクリックして、起動ディスクとして選択します。あなたの Mac はリカバリーモードで起動します。
-
「macOS ユーティリティ」から「ディスクユーティリティ」を選択します。
-
Mac 上のすべてのデータを消去し、ディスクユーティリティを終了します。
-
「macOS の再インストール」⇒「続ける」を選択します。
-
指示に従って、作成したブータブルドライブを使って macOS をインストールします。
※ M1 チップを搭載した Mac は、macOS Big Sur より前の macOS バージョンをサポートしていません。
追加情報:アップロード後にMacの動作が遅くなったときの対処法
アップデート後にMacの動作が以前より遅くなったことに気付くことがあります。macOSをダウングレードといった複雑な手順を実行したくない場合は、BuhoCleanerを使用してMacをクリーンアップおよび最適化することができます。
BuhoCleanerは最高のMacクリーニング、および最適化ソフトウェアの1つです。数回のクリックで数ギガバイトの容量を解放できる便利な機能を多く備えています。
- BuhoCleanerをダウンロードしてください。
- インストールし、起動します。
- スキャンして不要なファイルを削除します。
<最後に>
macOS を以前のバージョンにダウングレードする方法の解説は以上です。macOS をダウングレードする前に、お使いの Mac のバックアップを行ってください。
Macの速度が遅いという理由で macOS をダウングレードする場合は、BuhoCleanerのようなクリーニングツールを利用し、掃除をしてスピードアップさせることをお勧めします。その他の Mac クリーニングに関する情報はこちらです。