Mac Excelの動作が遅い?試してほしい10の対処法
MacでExcelの動作が遅いと、とてもイライラしますよね。毎日使っているようであればなおさらです。ここでは、その原因になり得る原因と、すぐにできる対処法をいくつか紹介します。
多くのMacユーザーの方がMac用のMicrosoft Excelを利用しています。これは、仕事や日常の作業を効率化できる便利なツールです。しかし最近、一部のユーザーの方からは、Excelで簡単な操作をするだけでも動作が遅くなるという報告があります。たとえば、セルに値を入力して次のセルに移動しても、しばしば5〜10秒ほど入力できなくなることがあります。
この動作が遅くなる状況は、ほとんどすべてのスプレッドシートで発生し、ファイルサイズに関係なく起こることがあります。そのため、なぜMacでExcelの動作がこんなに遅いのか疑問に思うかもしれません。ご安心ください。この記事では、Excelの動作遅延を解消するための実証済みの方法を紹介します。ここから12の即効性のある対処法を紹介するので、ぜひ読み進めてください。
MacでExcelがなぜ遅くなるのか?
問題を解消する前に、何がExcelの動作が遅くしているのかを理解しておきましょう。原因は必ずしもファイルサイズとは限りません。実際、どんなサイズのファイルでも問題が発生することがあります。以下は、MacでExcelの動作が遅くなる一般的な理由です。
- お使いのワークブックには、多くの複雑な数式が含まれており、特に複数のシート、ピボットテーブル、グラフ、または大規模なデータセットにまたがっている。
- MacのRAMが不足している。
- 最近のExcelアップデートで、動作の遅延を引き起こす設定が有効になった可能性がある。
- 古いプロセッサを搭載していると、Excelの動作が遅くなることがある。
- ディスクの空き容量がほとんどない、またはSSDではなくHDDを使用していると、Mac全体の動作が遅くなる。
- Excelのバージョンが古い。
- macOSのバージョンが古く、システムパフォーマンスに影響している。
- サードパーティー製のアドインや拡張機能がExcelに干渉している。
- バックグラウンドプロセスがシステムリソースを消費している。
- 高解像度ディスプレイがExcelの動作を重くする場合がある。
- ネットワークドライブ上のExcelファイルにアクセスしていると、動作が遅くなる場合がある。
- OneDriveやDropboxなどのクラウドサービスを利用する際、ネットワーク接続が弱いと遅延が発生することがある。
- Spotlightのインデックス作成が一時的にExcelのパフォーマンスに影響を及ぼすことがある。
MacでExcelが遅いときの対処法10選
コピー、貼り付け、フィルターなど、通常の操作で動作が遅くなる場合は、以下の対処法を試してください。
Excelを再起動する
まずはExcelを再起動しましょう。アプリを閉じることで一時ファイルが消去され、メモリがリフレッシュされます。特に、長時間Excelを起動し続けている場合に効果的です。シンプルな操作ですが、大きな改善につながることがあります。
大きなワークブックを分割する
多数のシート、複雑な数式、大規模なデータセットを含む大きなワークブックは、Excel に負荷をかけます。ワークブックを小さいファイルに分割することで、処理負荷が軽減され、クラッシュやフリーズを防ぐことができます。また、「開く・保存する・再計算」するといった操作の性能向上にもつながります。
- 大きなワークブックを開きます。
- シートタブを右クリックし、新しいワークブックへ移動またはコピーします。
- 新しいワークブックを開き、正常に動作することを確認します。
数式を最適化する
多くの関数を含む複雑な数式や、広い範囲を参照する数式は、計算に時間がかかり、より多くのメモリを使用します。数式を簡素化したり、小さい部分に分けたり、より効率的な関数を使うことで、処理負荷を軽減できます。
たとえば、次のような数式を使う代わりに、
=IF(A1>10, IF(B1>20, "High", "Medium"), "Low")
これを小さなステップに分けることで改善できます。
- C1 = IF(A1>10, "High", "Low")
- D1 = IF(B1>20, "High", "Medium")
- E1 = IF(C1="High", D1, C1)
MacでExcelのキャッシュをクリアする
他のアプリと同様に、Excel(Web版を含む)は時間が経つにつれてキャッシュや一時ファイルを蓄積します。これらはシステムリソースを消費し、パフォーマンスを低下させます。ブラウザのキャッシュをクリアすると、ExcelのWeb版のキャッシュも同時にクリアされます。
Google Chromeを使用している場合:- Chromeを開き、画面右上の縦に並んだ三つの点をクリックします。
- 「設定」 > 「プライバシーとセキュリティ」を選択します。
- 「閲覧履歴データの削除」をクリックします。
- キャッシュされた画像とファイル、クッキー、サイトデータを選択します。
- データを削除するボタンをクリックします。
さらに多くのキャッシュファイルや不要データを削除するには、BuhoCleanerを使用してください。クイックスキャンモードを利用すると、一時ファイル、キャッシュ、不要ファイルをスキャンして削除し、ディスク容量を空けるとともにパフォーマンスを向上させます。
- BuhoCleanerを無料でインストールして起動します。
- 左サイドバーから「クイックスキャン」を選択します。
- 一時ファイル、キャッシュ、不要ファイルをスキャンします。
- 内容を確認し、削除します。
RAMを解放する
MacのRAMが不足している場合、大きなワークブックによってシステムが過負荷になることがあります。BuhoCleanerを使うと、RAMを解放してExcelがより多くのメモリにアクセスできるようになります。
- BuhoCleanerを開きます。
- 「ツールキット」>「RAMを解放」に移動します。
不要なアプリを閉じる
複数のアプリを同時に実行すると、メモリやCPUリソースを消費し、Excelに使えるリソースが減ってしまいます。不要なアプリを閉じることで、パフォーマンスが向上し、遅延を軽減できます。- Spotlightで「アクティビティモニタ」を開きます。
- CPU使用率の高いアプリを確認します。
- 「X」ボタンをクリックしてアプリを終了します。
ソフトウェアを更新する
macOSやExcelは、パフォーマンス改善やバグ修正を含むアップデートが頻繁に提供されます。
Google Chromeを更新するには:
- Chromeを開きます。
- 画面右上の三つの点をクリックし、「設定」>「Chromeについて」を選択します。
- 利用可能なアップデートをインストールします。
macOSを更新するには:
- 「システム設定」>「一般」を開きます。
- 「ソフトウェアアップデート」に進みます。
アドオンと拡張機能を確認する
アドオンや拡張機能はExcelの機能を強化できますが、古いものや互換性のないものは動作を遅くする原因になります。不要なアドオンを削除することで、処理能力やメモリを解放できます。
Excelの環境設定を確認・無効化する
最新のExcelアップデートをインストールした後にExcelが遅くなったと感じるユーザーの方もいます。その場合、「自動データ変換」などの新しいオプションが自動的に有効になっている場合があります。
これらのオプションを無効にすることで、Excelを再起動せずに遅くなる問題を即座に解消できることがあります。
画面表示の設定を調整する
高解像度ディスプレイや高度なグラフィック設定は、システムリソースを消費します。表示解像度を下げたり、負荷の高いビジュアルオプションを無効にすることで、Excelの動作速度を大幅に改善できます。
- Appleメニュー>「システム設定」を開きます。
- 「ディスプレイ」から、解像度や明るさなどの設定を調整します。
<最後に>
この記事では、MacでExcelの動作が遅い場合の10の対処法を紹介しました。多くの場合、Excelを再起動するかアップデートするだけで問題は解決します。それでも動作が遅い状態が続く場合は、上記の追加方法を試して、パフォーマンスを改善しましょう。
10年以上に渡ってWebサイト制作やMac / iOS向けのアプリケーションを開発してきた経験を持ち、その経験を活かしてiPhoneおよびMacに関する設定方法やトラブルシューティング、活用事例などの様々な記事を執筆。一般ユーザーにも分かりやすい言葉で書かれたそれらの記事は、多くの読者から好評を得ており、その読者数は現在では数百万人に達する。
