【Mac】HDDからSSDにデータを簡単に移行する方法、移行できない時の理由も解説
外付けHDDから外付けSSDへデータを移行したいですか?この記事ではMacでHDDからSSDにデータを簡単に移行する方法と移行できない時の理由も解説します。
古いHDDのデータを高速なSSDに移行したいですか?
SSDはHDDより高速で耐久性が高い、それに消費電力も低いため、多くのユーザはSSDに変換します。それに、HDD / SSDは消耗品なので、経年劣化などの原因で動作速度も遅くなります。パソコンの処理速度をアップさせたい場合は、古いHDDのデータを高速なSSDに移行することをおすすめします。
そのため、今回はMacで外付けHDDから外付けSSDへデータを簡単に移行する方法と、移行できない時の理由もご紹介します。
なぜHDDからSSDへデータを移行するべきなのか?
SSD(ソリッドステートドライブ)はHDD(ハードディスクドライブ)に比べて以下の点で優れています:
- 処理速度が圧倒的に速い:ファイルの読み書きが高速化され、作業効率がアップします。
- 静音性が高い:SSDは可動部品がないため、動作音がほとんどありません。
- 耐衝撃性に優れている:落下などの衝撃に強く、データの損失リスクが低下します。
- 消費電力が少ない:バッテリーの持ちにも好影響を与えます。
また、HDDやSSDは消耗品です。長期間使用していると経年劣化により速度低下や故障のリスクも。こうした理由から、古いHDDから新しいSSDへのデータ移行は非常におすすめです。
HDDからSSDにデータを移行する前に、以下の準備を行ってください:
1. Macと外付けHDD・SSDを接続
- 両方をMacに接続します。ポートが不足する場合はUSB-Cハブなどの拡張アダプターを利用しましょう。
- Finderを開き、サイドバーにHDDとSSDが表示されているか確認します。
- 表示されていない場合は、Finder設定の「サイドバー」項目から「外部ディスク」にチェックを入れてください。
2. ディスクのフォーマット形式を確認
HDDやSSDをMacで使用するためには、対応したフォーマット形式である必要があります。事前にディスクのフォーマットを確認しておきましょう。
macOSが対応している代表的なフォーマットは以下の通りです:
- APFS(Apple File System):macOS 10.13以降に最適。高速で安全性が高く、最新のMacでは標準。
- Mac OS拡張(ジャーナリング):macOS 10.12以前を含む幅広いバージョンで安定して使える。
- exFAT / FAT32:MacとWindowsの両方で使用可能だが、ファイルサイズや転送速度に制限があるため、メイン用途にはやや不向き。
特に最近販売されている外付けHDDやSSDは、初期状態でNTFSフォーマットになっていることがほとんどです。このNTFSはWindows向けに設計されたフォーマットであり、Macでは読み込みはできても、書き込みができません。
つまり、HDDとSSDを同時にMacに接続しても、そのままではデータの自由な移動ができないという問題が発生します。
この問題を解決する方法は主に2つあります。
1. NTFS書き込み対応ツール(NTFSツール)を使う方法【おすすめ】
NTFSフォーマットのドライブに書き込むためには、NTFSツール を使う方法があります。一度設定すれば、HDD・SSD間で自由にファイルをやり取りできるようになり、データを削除する必要もありません。Mac単体でもNTFSに書き込み可能になります。
今回おすすめするのは 「BuhoNTFS」 というNTFS書き込み対応ツールです。
では、なぜ数あるNTFSツールの中からBuhoNTFSを選んだのでしょうか?
その理由は、他のNTFSツールの多くがインストール時に 「カーネル拡張の追加」 や 「Macの再起動」 を求めてくるためです。この再起動の裏では、Macが復旧モードで起動され、セキュリティ設定を下げるよう促される場合があります。これはセキュリティリスクが伴うため、個人的にはおすすめできません。
一方で、BuhoNTFSはカーネルのインストールも再起動も不要。インストール後すぐに使えるのが大きなメリットです。
Step1: 以下のボタンをクリックして、BuhoNTFSのインストーラーをダウンロードします。
Step2: インストールが完了したら、BuhoNTFSアプリを起動します。
Step3: BuhoNTFSの左側に、接続されているHDDとSSDが表示されます。 それぞれ選択して、「NTFS書き込みを有効化」ボタンをクリックしてください。これで、Mac上でHDDやSSDに自由にファイルの読み書きが可能になります。
ファイルの転送が終わったら、必ずMac上でHDDやSSDを安全に取り出してから、他のWindowsやMacでもそのまま使用できます。
2. HDD・SSDを再フォーマットする方法
HDDやSSDをmacOS対応のフォーマット(例:exFATやAPFS、Mac OS拡張など)に再フォーマットすることで、書き込みが可能になります。ただし、この方法にはすべてのデータが消去されるという大きなリスクがあります。すでにデータが入っている外付けストレージには、おすすめできません。
Macで外付けHDDをフォーマットする手順は以下の通りです。
ステップ1. 外付けHDDをMacに接続して、「ディスクユーティリティ」を開きます。
ステップ2. 左側のサイドバーから対象の外付けHDDを選択して、上部の「消去」をクリックします。HDDからSSDにデータを簡単に移行する方法
Step1: MacにHDDとSSDを接続します。
Step2: Finderを開いてHDDを選択します。
Step3: 新規Finderウィンドウを起動して、SSDを選択します。
Step4: HDDから必要なフォルダやファイルを選んでドラッグ&ドロップでSSDにコピーします。
HDDからSSDにデータを移行できない
HDDからSSDへデータを移行できない場合、もっとも多い原因はフォーマットの非互換性です。
現在市場に出回っているHDDやSSDの多くは、Windows向けのNTFS形式で初期化されています。そのため、Macでは読み取りはできても、書き込みはできません。
データを失いたくない場合は、NTFS対応ツール(例:BuhoNTFS)を使ってマウントするのが最も安全な方法です。フォーマットせずにHDDとSSD間でファイルを自由にやり取りできるようになります。
もし外付けHDDやSSDの中身が空、またはバックアップ済みであれば、macOSに対応した形式(APFSやMac OS拡張)でフォーマットすることで、書き込み・読み込み両方の問題が解消されます。
フォーマットの問題以外にも、SSD容量不足、ファイルの破損や読み取りエラーなどの理由で移行がうまくいかないケースがあります。
まとめ
HDDからSSDへのデータ移行は、Macのパフォーマンスを向上させる最も効果的な方法のひとつです。今回ご紹介した方法や注意点を押さえれば、誰でも簡単に移行が可能です。うまくいかない場合でも、原因と対策を確認すれば解決できる可能性が高いです。
都内の某大手IT企業に勤務し、大学時代にOSのファイルシステムに興味を持ち始めて以来、OSのリソース管理に最適なソフトウェアを探求し続けている。 Dr.Buhoと出会い、その素晴らしさに魅了されて、3年前からユーザー向けに製品レビューやファイルシステムの活用方法に関する情報を発信中。